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6つのモノサシ

オペレーションズリサーチ、通称ORというものをご存知でしょうか?
多くの方には馴染みがないかもしれません。
でも、シミュレーションという言葉やランチェスター理論、ゲーム理論なんてのは聞いたことがありませんか?

オペレーションズリサーチは今では多くの経営学部で授業があるようですが、もともとは軍事戦略の計画立案法です。

※私の卒業した大学に経営学部はありませんでしたので、実際には経営学部でどのような授業が行われているか定かでありません。どうでもいいことですが私は理工学部機械科でした。

第二次大戦中の英国は独国の爆撃機による空爆や海峡を縦断するV2ロケットの脅威に晒され劣勢極まりない状態でした。
対空レーダの効果的運用が不可欠な状況だったのです。

ところが開発から間もなく、高価で希少な対空レーダーは十分に配置が可能な状態ではありません。
少ない資源を直面する条件下に於いて如何に効果的に配置運用すれば最善の結果を生むことができるか?

現在ならコンピュータで計算しまくるところでしょう。
ですが、当時のコンピュータは計算機と呼ばれる代物です。下手をすると一つの演算に何日も要します。戦時状況下において時間の概念は絶対です。
そこで生れたのがORでした。

計算機の演算処理時間を短縮するために様々な角度から数理式化したモデルを導き出しました。ランチェスター理論はそのときの一つの戦略モデルだったのです。
ランチェスター理論については、また改めて書きます。

さて、ORは線形計画法や非線形計画法、待ち行列など多岐にわたる手法があります。
その手法それぞれを解説しても意味ないので、簡単にOR的な思考方法だけ書きます。

OR的思考方法
分析 → 計画立案 → 意思決定
たったこれだけです。簡単でしょ?

ひとつ例を挙げてお話しましょう。
先日、相談を受けた事案でした。
その方は服飾品のネットショップを運営されています。
ウリは「大きなサイズ」を取り揃えていること。

さて、ではこのネットショップのタイトルをどのようにすればいいでしょう?
あなたがこのネットショップのオーナーだったとして考えてみてください。

SEO対策としてよく言われることに、「検索ロボットは言葉や画像の意味を理解できない」というものがあります。

言い換えると、現状ではサイトそれぞれの価値基準を検索ロボットは数量でしか判断できないのです。

このネットショップのタイトル命名で考えるとき、"大きいサイズ"と検索する場合と、"大きなサイズ"と検索する場合は明らかに検索結果が異なってくるのです。

検索ロボットは"大きいサイズ"と"大きなサイズ"を同義とは捉えていないからです。

しかも月刊検索回数に大きな開きがあります。
"大きいサイズ"の7万回に対し、"大きなサイズ"では僅か千回です。

では"大きいサイズ"と"大きなサイズ"で検索結果に表示されるサイト(=ライバル)はページにどのようなSEO対策を施しているでしょう?

ここまで調べることが分析です。
徹底的に調べることです。

ライバルのサイトの何を調べれば良いか?

当然のこと先日まで、私が書いてきた6つのモノサシについてです。
簡単な話、SERP10位以内を目標とするなら"大きいサイズ"と"大きなサイズ"で現状10位のページについて6つのモノサシを調べます。

そして結果に基づいて、あなたのサイトが6つのモノサシそれぞれにおいて、いくつ勝つことが予測出来るか計画していきます。

"大きいサイズ"では6つのモノサシそれぞれに相当な努力が必要で、SEO対策に時間がかかる計画になります。
6ヶ月計画で3つのモノサシで勝てると予想、他は1分、2敗くらいだと予測立案します。

"大きなサイズ"では6つのモノサシすべてにおいて3ヶ月以内に全勝の予測を立案します。

これが計画立案です。

最後に意思決定です。
最終的に集客は望めるかもしれないが、少なくとも半年以上は結果が出ないモデル。
そして集客は格段に劣るが3ヶ月以内に上手くすれば1位すら望め、早い段階で売上として結果が望めるモデル。

あなたはどちらのモデルを採択しますか?

これがオペレーションズリサーチ(OR)の概要です。

長嶋監督は瀬島龍三氏と非常に懇意だったといいます。
第二期巨人監督時代、長嶋監督は瀬島氏の薫陶を受けます。

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戦術を間違えても戦略さえ間違わなければ挽回は出来る。
だが、戦略を間違えていては戦術では挽回できないんだ。

ここぞというときには、一極集中しないといけないよ。
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これが世に言う巨人軍全員4番バッター戦略の発端ということです。

まぁ、巨人の全員4番バッターについては異論もありますでしょう。
だけど、瀬島氏のこの言葉は真実です。

なにしろ天皇陛下から恩賜の刀剣を下賜されたお方ですから。。

さて戦術と戦略について、世の中には混同されている方が多くいらっしゃいます。
戦術とはイコール作戦です。戦い方ですね。

では戦略とは?

簡単に言うと、立ち位置です。
ポジショニングエネルギー。
物理で習った覚えがあるはずです。位置エネルギー。

これが戦略です。

具体的に書くと、
・ライバルより多くの兵力を所有する。
・ライバルより多くの武器を所有する。
・ライバルより優位な陣を敷く。

おわかりいただけますでしょうか?
"ライバルより多く""ライバルより優位に"です。

あなたが刀を持つ敵と戦おうというとき、素手で立ち向かって勝てると思いますか?ガラスの刀剣で勝てますか?
少なくとも同様に刀が欲しいはずです。
出来ればもっと強力な武器だって欲しいはずです。
このときに手にする武器が"戦略"なのです。

そして、ライバルという仮想敵国が戦略には必要なのです。

ライバルサイトを特定すべし!

私が常に口角泡を飛ばす理由です。
・より多くのバックリンクを
・より多くのサイトボリュームを
・より高い更新頻度を

先般来、私が述べてきました6つのモノサシはすべてSEO対策における戦略です。
もちろん6つの戦略すべてで勝ることが理想ですが、実際には難しいでしょう。

戦略論の大家と呼ばれる戦略家のほとんどは「勝てるところで戦うべし」と謳っています。
例えば2つのモノサシで負けていたとしても、3つで勝っていれば、3勝2敗1引分です。総合的には勝てる計算になります。

今後は歴史上高名な戦略家の理論を紐解きながらWEBサイト構築に照らして、WEB戦略を語っていきたいと思っています。
ご期待ください。

あなたのWEBページでライバルに勝てるのは、どのモノサシでしょうか?

だからと言ってテキストマッチにおいて
「キーワードの出現頻度をより多く、いや究極に多く」
なんて言ってキーワードを300回くらい羅列すると、、、、

はい、それこそ巨人の全員4番バッター戦略です。

将棋や囲碁には大局観という言葉があります。
まさしく戦略と同義で用いられる言葉です。

将棋では具体的に大局観を駒の損得、駒の効率、玉の囲い、手番の所有と4つのものさしで計測します。
ではWEBサイトにはどのようなモノサシが存在するでしょうか?

まずWEBサイトを構築する目的を考えてください。
さすがに最近は不特定多数に訴求を目的とするなんていう方は少なくなりました。

SEO対策という言葉が一般化し、誰もが検索エンジンの重要性を認めるようになったからです。
そうです、○○という特定のキーワードを検索するテーマ観の同じターゲットを集客できる。これこそWEBサイトを公開する目的でしょう。

SEO対策とは検索エンジンに媚を売る行為です。
検索エンジンの好感度を増すためにはどのような要素があるでしょうか?

もう2年も前になりますがGoogleのCEOが日本で基調講演を行いました。
そのとき私の記憶に鮮明に残った彼の言葉は

「Googleの検索エンジンの目指すところは擬似人格化だ」というものです。

だったら、人間社会に当てはめて検索エンジンを語るのが理解が早いはずです。
そういうこともあって、私はよく検索エンジンを意中の女性に例えます。
あなたは意中の女性の気を惹くために何が必要だと思いますか?

プレゼント攻勢ですか?
それともマメさですか?
彼女の友人や家族からの推薦ですか?
人間としての厚みですか?
流行のファッションセンスですか?
あなたの家柄や資産ですか?

実際のところ必要な要素なんてこんなところでしょう。
SEOも同じです。

この6つの要素こそが大局観です。

彼女にはあなたの他にも言い寄る男性が居ます。
あなたはライバルに資産やファッションセンスでは負けています。
だったら、あなたの取るべき行動は何でしょう。

簡単ですね。
ライバルより多くプレゼントして、
ライバルより人間性を高めて、
マメにあなたの優しさをアピールして、
そして彼女の友人や家族とも仲良しになることです。

ライバルにどうしても勝てない部分があるのなら、勝てる部分で努力するだけです。
これが大局観と呼ばれるモノサシです。

実は例に挙げた6つの要素はそのままSEOにも当てはまります。
それぞれのモノサシが、どのようにSEOに関係するかを次回より順を追ってご紹介しましょう。